Tommyball

コンセプトは「スポーツ×○○」。スポーツに関連するいろいろなものを書いていきます。

「またブレイディか」で痛感するペイトリオッツの異常なまでの強さ

アメフトも気づけばスーパーボウルのメンツが揃ってしまった。

もうそんな時期か…というかのもあるが、メンツを見たらラムズとペイトリオッツらしい。疑惑の判定もあったが、どちらもOTまでもつれた接戦だったそうだ。

 

…いやまたペイトリオッツかよ。

 

そう思ったのは僕だけじゃないはずだ。

 

「そろそろ衰えてもおかしくない」と言われる、41歳のQB、トム・ブレイディは、クイックパスや、勝負強さを武器に、今年も健在だった。

…し、毎年のように選手が抜ける (今年はRBのディオン・ルイス、CBのマルコム・バトラーがいずれもタイタンズに移籍したのは過去に書いた通り) のに、最後にはなぜかペイトリオッツが勝ち残っている。

ペイトリオッツは、まさにそんなチームだ。

 

良くも悪くも、完全ウェーバー制のドラフト、サラリーキャップの戦力均衡の時代において、ペイトリオッツの成績は飛び抜けている

 

AFC東地区は2009年から10連覇、2001年からの18シーズンで16回目の地区優勝。プレーオフを逃したのは地区優勝を逃した2002年と2008年の2回だけだし、なんならスーパーボウルも、これで9回目だ。

 

地区10連覇はとてつもない数字だ。10年もあれば、強かったチームは一度弱くなり、新たな選手を加えてまた強くなる、なんてサイクルが繰り返されることもある。

2001年以降の「ブレイディ時代」のNFLの地区連覇は、なんと2003年〜2007年に、そのペイトリオッツとコルツが、そして2011年〜2015年にデンバー・ブロンコスがそれぞれの所属地区で5連覇したのが次点。ペイトリオッツは、5連覇を達成した上で、その倍の長さの連覇を成し遂げたのだから恐れ入る。

しかも、ブロンコスの2012年以降は、コルツで5連覇していたペイトン・マニングがQBにいた。QBというポジションの影響力の強さがうかがえる。

 

また、同じく2001年以降に限れば、スーパーボウル進出回数が次点で多いのは、シーホークスとスティーラーズの3回。

 

その3倍の数字になるのだから、いかにペイトリオッツが飛び抜けているか、の証にもなるだろう。

 

サラリーキャップなんてない (厳密に言えば「ぜいたく税」という、抑止力のないサラリーキャップもどきは存在する) メジャーリーグでも、2001年以降のワールドシリーズ進出回数は、ボストン・レッドソックスと、サンフランシスコ・ジャイアンツ、セントルイス・カーディナルスの4回が最高だ。

次いでヤンキースの3回なのだが、なんと30チーム中19チームが、この18年以内に1回以上はワールドシリーズ進出を達成している。

 

プレーオフ進出のために、そしてプレーオフで生き残るために、若手選手を放出して主力選手を獲得したり、トレードの激しさはMLBの特徴の1つだと思う。

また、オフにはFAの大型契約で選手を呼ぶいうのはNFLとも共通しているが、NFLと違い、契約時の金は全額払わないといけない。金額に見合わなくなったら一部サラリーキャップスペースを犠牲にカットして資金を浮かせる…というのができないのがMLBの特徴だ。

その辺が、チームの浮き沈みのサイクルを早いものにしているのがあるかもしれない。

また、アメフトのQBのような、「このポジションがしっかりしてたらなんとかなる」というポジションがない (DHがあるなら、野手は9人必要だし、投手も、ローテーション投手なら5日に1回しか投げないゆえ) のもあるだろう。

 

 

じゃあ、もう片方のよく見るリーグ、NHLはどうだろうか。

NHLもサラリーキャップはあるが、サラリーキャップ導入は2005-06シーズンから。

サラリーキャップ時代の今、地区5連覇でさえ、3チームしか達成していない (デトロイト・レッドウィングスが2005-06〜2009-10に、バンクーバー・カナックスが2009-10〜2013-14に、アナハイム・ダックスが2012-13〜2016-17に達成)。

サラリーキャップ以前を含めても、2016-17年のダックスで7チーム目だったようだ (Ducks in Rare Company with 5th Straight Pacific Title | NHL.com)。

 

また、サラリーキャップ導入以降、スタンリーカップ連覇を達成したチームはなかったのだが、2017年に漸く出た (ピッツバーグ・ペンギンズ) 。

それ以前は、そのペンギンズと、デトロイト・レッドウィングスが2008年・2009年に同じカードでスタンリーカップ決勝を戦ったことくらい。

サラリーキャップ以前を見ても、2年連続決勝進出はあっても、連覇は1997年・1998年のレッドウィングスまで遡る。

 

スタンリーカップ決勝進出というのに限れば、2006年以降、最多は13回のうち4回進出のペンギンズで、次にシカゴ・ブラックホークスの3回。31チーム中18チームが決勝進出経験あり、だ。

 

そりゃ、16チームがしのぎを削るプレーオフゆえ、生き残る確率が低くなるのもあるが…

 

 

…こうやってみると、地区5連覇ですら難しい世界で、その難しい地区5連覇を成し遂げた後、10連覇を成し遂げてしまうペイトリオッツ。

18年で4回ワールドシリーズに出れば強豪といえるメジャーリーグや、13年で4回スタンリーカップ決勝に出たら最強のNHL。

それらを見た後にペイトリオッツの数字を見ると、やはり異常なまでの強さだな、と思わされてしまう。

 

ここまでハイレベルな戦いを続けられているのも、飛び抜けて有能なビル・ベリチックコーチの長期政権もそうだが、アメフトにおけるQBというポジションの影響力の高さ、そしてそのポジションに、トム・ブレイディという老いを知らないレジェンドがいること、そしてそのレジェンドが示す「フォア・ザ・チーム」の姿勢…様々な要素が絡んでいるのだと思う。

「チームのために」と、ブレイディが契約見直しをし、サラリーキャップへの負荷を軽くしてきたのも、ここまでに幾度となくあった。

NFLでも他には真似のできないし、他の競技でも近づけない、そんな領域に達したのではないかと思う。

 

そんなペイトリオッツが勝って、トム・ブレイディとベリチックは6つ目のスーパーボウルリングを手にするのか。

それとも、若きショーン・マクベイHCと、QBのジヤレッド・ゴフ、RBのトッド・ガーリー擁するラムズが、新たな時代の始まりだと言わんばかりに勝つのか。

 

スーパーボウルは、なんだかんだで目が離せない。

 

 

NFL2018 カラー写真名鑑 (B.B.MOOK1416)

NFL2018 カラー写真名鑑 (B.B.MOOK1416)

 

 

…新しいイングランドに笑ってしまったが、これも「数あるスーパーボウル制覇のひとつ」なのだろうか。