Tommyball

コンセプトは「スポーツ×○○」。スポーツに関連するいろいろなものを書いていきます。

「長野事変」に見るチーム編成の難しさ

衝撃の人的補償・長野が発表されてから、3週間が経った。

先日見つけた記事では、球団には、抗議の電話が殺到しているようだ。

 

気配りの人、という性格は、人的補償が発表された時の「3連覇している選んでもらえたのは光栄」といった要旨のコメントがそのまんま出ているが、人格者らしい、こんなエピソードもあったようだ。

 

個人的なスタンスは変わらない。変えるつもりはないし、今更変えられないのも事実だ。

西武で3番手捕手だった炭谷で、若手にせよベテランにせよ人的補償を取られるのはそもそも割に合わない (と、オフの炭谷補強報道から主張していた) し、

 

結果的には、まだやれるはずの投手陣のリーダーを失うという最悪の結果になった、と思っている。

 

一方で丸の補強に関しては、しょうがない節があると思っているし、リスクを取った結果あのような人的補償になったのだと思う。

 

リーダーとしての貢献度を考慮しなければ、数字を並べればその差は一目瞭然だ。

 

丸佳浩

125試合 .306 39本塁打 97打点 出塁率.468 長打率.627 (得点圏.285)

 

長野久義

116試合 .290 13本塁打 52打点 出塁率.359 長打率.433 (得点圏.248)

 

そりゃ、戦力だけを見たら、丸>長野なのは明らかだ。

長野は、今年2014年以来の高打率となる.290を達成し、一時はペース的にも達成が危ぶまれた2桁ホームランも、9年連続で達成

しかし、離脱もあり、入団してから始めて規定打席に到達しなかった

また、時に外の難しい球を華麗に流してヒットにする一方、外に逃げる変化球に手を出して三振したり、ゲッツーになったりと、ここぞで不安な選手でもあった。

そして、何より、似たタイプの陽岱鋼がいる。陽岱鋼の方が若く、センターも守れるだけに、長野が故障してしまうと、陽岱鋼に少し分があるかもしれない。

亀井善行も、左の代打としては心強いが、スタメンで固定したら、今年のような数字 (.260 15HRくらい) が残るだろう。

 

…ベテランは正直、横一線なのだ。

それが若手育成のフタになるのも良くない…という声も、まあ納得はいく。

(尤も、その長野を壊しかけたのは、2015年、右膝の手術明けの長野を無理やり固定した原監督じゃないか、という声も一部にはあるのだが…)

 

で、やっかいなのが、定量化できない「リーダーとしての働き」だ。

内海が投手陣に対してそうであったように、新加入の選手をチームに馴染ませるのに、長野久義が一役買っていた。「タイプがかぶる」陽岱鋼も、巨人加入時に長野が気を遣って食事に誘っていた、なんてニュースもあったような。そんなニュースを良く見る。

裏方への差し入れなど、選手以外への気配りもスキがないとも聞く。

そりゃ、こんなこと普通できるもんじゃないし、だからこそ「いなくなる長野の穴」というのが言われるのもある。

 

とはいえ、リーダーは1人じゃない

選手会長の菅野が投手陣を引っ張ってくれればいいし、キャプテン5年目の坂本勇人も、キャプテン就任後以上に、リーダーらしい行動が目立つ。小林誠司だってそろそろチームを引っ張っていってほしい立場の選手だろう。外国人選手は、もう日本に来て来年が8年目になるマシソンがいる。

 

「立場が変われば人は変わる」とよくいうが、まさにその良い例になるのではないだろうか。

第2、第3の内海・長野が出てくるなら、今年の巨人はきっと強い

 

…それと同時に、「また」人的補償で若手が流出したら、それはそれで非難を浴びていただろう。それは一岡、平良、奥村の例で痛いほど見てきたので、もういい。

 

とはいえ、長野と内海とも、人気選手だったのは間違いない。

そういう意味で、今回のマイナスは大きいかもしれない。

しかし、ここで、今回プロテクトされた若手が出てきたら、どうだろうか。

今年も、岡本や、吉川尚輝のブレイクで、巨人ファンは湧いた

気のせいかもしれないが、岡本の25番のユニフォームをつけるファンも、シーズンを通して少しずつ、増えていっていた気がする。

 

 

そういう意図や期待があっての今回のプロテクトなら、確かに寂しいのは否めないし、まだ未練もあるけど、今年のジャイアンツを信じてみたいと思う。