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コンセプトは「スポーツ×○○」。スポーツに関連するいろいろなものを書いていきます。

さらばモラタ ~果たしてこの補強は失敗だったのか~

ゴンサロ・イグアインのローンでのチェルシー加入が決まった一方、アルバロ・モラタがアトレティコ・マドリードへのローン移籍が決まった。

ローンは1年半なので、2019-20シーズン終了まで。買い取りオプションもついているという。

モラタの現行契約は2022年までだが、買い取りオプションが行使されなければ、最悪2020-21年とその翌年も、ローンに出されて契約満了、という形になるだろう。よっぽどアトレティコの次のローン先で活躍する、ということがなければ、実質はこれでチェルシーとお別れになるはずだ。

 

2年前、コンテ監督と衝突し、結果的に干されることになったディエゴ・コスタの代わりのストライカーとしてやって来たのがモラタだった。

モラタは加入直後こそゴール量産していたものの、その後スローダウン。

前任のストライカーが、近年のチェルシーのストライカー補強では1番の当たりだったコスタであったがゆえ、比較されることも多かったし、それゆえ、モラタにガッカリさせられることも多かった気がする。

 

最近でも、2ゴールを決めたノッティンガム・フォレストとのカップ戦で、どフリー、ゴールガラ空きの状態で、ゴール真ん前からシュートを外したシーンもあった。

 

それでも、なんだかんだで好きな選手だったなあと思う。

と、いうか、最初はやっぱりコスタのいなくなったショックのほうが大きかったが、シーズンが進むにつれて、彼の苦労を察するとともに、少しずつ「チェルシーのモラタ」への愛着が湧いていった感じか。

 

「モラタ不要論」は良くSNS上で見られたが、コスタが出て行きたがっていた中で、この補強は果たして失敗だったのだろうか。少し探ってみた。

 

 

<やったこと>

アブラモビッチ時代のチェルシーのストライカー補強について、以下を調査。

  • 当時の移籍金と、現在の価格に補正した場合の移籍金
  • チェルシーでの成績 (全公式戦が対象)
  • 1ゴールあたりの価格、1試合あたりの価格等を計算

 

 

(参考にしたサイト)

アブラモビッチ時代のストライカー補強についてまとめていた記事 (モラタ補強時のものなので、ジルーについては別途調査)

www.dailymail.co.uk

 

過去のプレミアリーグへの移籍を、現在の市場価格に補正したサイト。

https://www.totallymoney.com/content/transfer-index/data/

 

 

アドリアン・ムトゥ (Adrian Mutu)

加入: 2003/08 (前チーム: パルマ)

移籍金: £13.1M (現在だと£58.0M)

チェルシーでの成績: 37試合10ゴール9アシスト

 

 

エルナン・クレスポ (Hernan Crespo)

加入: 2003/08 (前チーム: インテル)

移籍金: £17.9M (現在だと£78.1M)

チェルシーでの成績: 71試合25ゴール4アシスト

 

 

マテヤ・ケジュマン (Mateja Kezman)

加入: 2004/07 (前チーム: PSV)

移籍金: £5.1M (現在だと£22.0M)

チェルシーでの成績: 39試合7ゴール2アシスト

 

 

ディディエ・ドログバ (Didier Drogba)

加入: 2004/07 (前チーム: マルセイユ)

移籍金: £26.2M (現在だと£115.7M)

加入: 2014/07 (前チーム: ガラタサライ)

移籍金: フリー

チェルシーでの成績: 389試合164ゴール88アシスト

 

 

サロモン・カルー (Salomon Kalou)

加入: 2006/05 (前チーム: Feyenoord)

移籍金: £2.7M (現在だと£13.1M)

チェルシーでの成績: 251試合60ゴール44アシスト

 

 

アンドリー・シェフチェンコ (Andriy Shevchenko)

加入: 2006/05 (前チーム: ACミラン)

移籍金: £29.4M (現在だと£144M)

チェルシーでの成績: 77試合22ゴール11アシスト

 

 

クラウディオ・ピサーロ (Claudio Pizarro)

加入: 2007/06 (前チーム: バイエルン・ミュンヘン)

移籍金: フリー

チェルシーでの成績: 32試合2ゴール4アシスト

 

 

ニコラ・アネルカ (Nicolas Anelka)

加入: 2008/01 (前チーム: ボルトン)

移籍金: £12.2M (現在だと£42.2M)

チェルシーでの成績: 188試合59ゴール38アシスト

 

 

ダニエル・スタリッジ (Daniel Sturridge)

加入: 2009/01 (前チーム: マンチェスター・シティ)

移籍金: £6.5M (現在だと£14.4M)

チェルシーでの成績: 103試合24ゴール11アシスト

(リバプールには£12.2Mで売却。現在だと£29.9M相当)

 

 

フェルナンド・"師匠"・トーレス (Fernando Torres)

加入: 2011/01 (前チーム: リバプール)

移籍金: £50.0M (現在だと£115.5M)

チェルシーでの成績: 182試合45ゴール40アシスト

 

  

ロメル・ルカク (Romelu Lukaku)

加入: 2011/08 (前チーム: Anderlecht)

移籍金: £13.1M (現在だと£35.9M)

チェルシーでの成績:  15試合0ゴール1アシスト

 

(エバートンには£28.6Mで売却。現在だと£46.0M相当。その後のマンU移籍時は£75.0Mで移籍。現在だと£65.8M相当。)

 

 

デンバ・バ (Demba Ba)

加入: 2013/01 (前チーム: ニューカッスル)

移籍金: £6.9M (現在だと£16.8M)

チェルシーでの成績:  51試合14ゴール5アシスト

 

 

サミュエル・エトオ (Samuel Eto'o)

加入: 2013/08 (前チーム: FCアンジ・マハチカラ)

移籍金: フリー

チェルシーでの成績:  35試合12ゴール7アシスト

┌(┌^o^)┐エトォ...

 

 

ディエゴ・コスタ (Diego Costa)

加入: 2014/07 (前チーム: アトレティコ・マドリード)

移籍金: £31M (現在だと£48.7M)

チェルシーでの成績: 120試合59ゴール22アシスト

 

 

ロイク・レミー (Loic Remy)

加入: 2014/08 (前チーム: QPR)

移籍金: £10.7M (現在だと£17.1M)

チェルシーでの成績: 47試合12ゴール3アシスト

 

 

ラダメル・ファルカオ (Radamel Falcao)

加入: 2015/07 (前チーム: モナコ)

移籍金: ローン

チェルシーでの成績: 12試合1ゴール0アシスト

 

 

アレシャンドレ・パト (Alexandre Pato)

加入: 2016/01 (前チーム: コリンチャンス)

移籍金: ローン

チェルシーでの成績: 2試合1ゴール0アシスト

 

 

ミッチー・バチュアイ (Michy Batshuayi)

加入: 2016/07 (前チーム: マルセイユ)

移籍金: £32.0M (現在だと£42.8M)

チェルシーでの成績: 28試合9ゴール3アシスト

 

 

アルバロ・モラタ (Alvaro Morata)

加入: 2017/07 (前チーム: レアル・マドリード)

移籍金: £58.0M (現在だと£52.5M)

チェルシーでの成績: 72試合24ゴール6アシスト

 

 

オリビエ・ジルー (Olivier Giroud)

加入: 2018/01 (前チーム: アーセナル)

移籍金: £15.0M (現在だと£13.4M)

チェルシーでの成績: 45試合10ゴール8アシスト

 

 

パトとファルカオは、ピークを過ぎた選手の復活にかけてローン移籍でオファーしてみたら、案の定ダメだった、というイメージ。2人が在籍していた15-16シーズンといえば、第2次モウリーニョ政権3年目で、大崩壊真っ只中だったことも考慮は必要だと思うが…

そんなわけで、フリー移籍や、ローン移籍の選手は除外して、1ゴールあたりのコスト、1得点関与 (ゴールORアシスト) あたりのコスト、1試合出場あたりのコストをランク付けしてみた。

上記リストが20人 (イグアインは当然入れていない)。フリー移籍が2人 (エトオ、ピサーロ)、ローンが2人 (ファルカオ・パト) なので、実質16人のランクだ。

当然、全て「現在の価格なら…」という補正後の値で計算する。

 

<移籍金 (補正値) 上位5人>

  1. シェフチェンコ £144M
  2. ドログバ £115.7M
  3. トーレス £115.5M
  4. クレスポ £78.1M
  5. ムトゥ £58.0M
  6. モラタ £52.5M

 

<出場試合数 上位5人>

  1. ドログバ 389
  2. カルー 251
  3. アネルカ 188
  4. トーレス 182
  5. コスタ 120

(モラタ: 72 (8位))

 

<1試合出場あたりコスト ベスト5>

  1. カルー £52,191
  2. スタリッジ £139,805
  3. アネルカ £224,468
  4. ドログバ £297,429
  5. ジルー £297,777

 

<1試合出場あたりコスト ワースト5>

  1. ルカク £2.39M
  2. シェフチェンコ £1.87M
  3. ムトゥ £1.57M
  4. バチュアイ £1.53M
  5. クレスポ £1.10M
  6. モラタ £0.73M

 

<ゴール数 上位5人>

  1. ドログバ 164
  2. カルー 60
  3. アネルカ 59
  4. コスタ 59
  5. トーレス 45

(モラタ: 24 (7位); 6位クレスポが25)

 

<1ゴールあたりコスト ベスト5>

  1. カルー £218,333
  2. スタリッジ £600,000
  3. ドログバ £705,487
  4. アネルカ £715,254
  5. コスタ £825,423

 

<1ゴールあたりコスト ワースト5>

(ルカク ∞は除外)

  1. シェフチェンコ £6.55M
  2. ムトゥ £5.80M
  3. バチュアイ £4.76M
  4. ケジュマン £3.14M
  5. クレスポ £3.12M
  6. トーレス £2.57M
  7. モラタ £2.19M

 

<アシスト数 上位5人>

  1. ドログバ 88
  2. カルー 44
  3. トーレス 40 
  4. アネルカ 38
  5. コスタ 22

(モラタ: 6 (11位))

 

<得点関与数 (ゴール+アシスト) 上位5人>

  1. ドログバ 252
  2. カルー 104
  3. アネルカ 97
  4. トーレス 85 
  5. コスタ 81
  6. スタリッジ (35)

(モラタ: 30 (8位))

 

<1得点関与あたりコスト ベスト5>

  1. カルー £125,961
  2. スタリッジ £411,428
  3. アネルカ £435,051
  4. ドログバ £459,126
  5. コスタ £601,234

 

<1ゴールあたりコスト ワースト5>

  1. ルカク £35.9M
  2. シェフチェンコ £4.36M
  3. バチュアイ £3.57M
  4. ムトゥ £3.05M
  5. クレスポ £2.69M

(モラタ: £1.75M (7位)、トーレス: £1.36M (8位))

 

一応エクセルにしたらこんな表が作れる。

f:id:tommy______m:20190129221505p:plain

 

こうやってみると、「コスパが良かった」選手にも、二通りあって、「そこそこの活躍だっだが移籍金が安かった」か、「高かったけど金額以上の活躍をした (要はレジェンド級の活躍をした)」か。

スタリッジは明らかに前者だし (それでも思ったよりチェルシーで結果を出していた)、カルーもどちらかといえば前者だろう。ドログバは文句なしの後者、クラブ史上にも残る最強ストライカーなわけで、アネルカ、コスタは中間くらいか。

 

逆にコスパが悪かったのは「移籍金が高かった割には最低限の活躍くらいにとどまった」シェフチェンコパターンか、「そこそこの移籍金だったけど結果があまり出なかった」パターンか。

 

モラタは、コスパでワースト5に入ることもなかったが、6〜7位と、「中の下〜下の上」くらいのポジションにいたことがわかった。

トーレスと数字が近いのだが、ファンも、トーレスの再来は見たくなかったのもあるだろう。

 

そのトーレスや、ディエゴ・コスタの移っていった、アトレティコに移籍する。

どうか、次の新天地では、アルバロにも幸多き生活となることを願う。