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コンセプトは「スポーツ×○○」。スポーツに関連するいろいろなものを書いていきます。

成功もあれば失敗もある 〜プレデターズのデッドラインのトレードあれこれ〜

そんなわけで、昨日こんな記事を書いてしまったし、過去にはプレデターズの奇跡のトレード!とか書いてたゆえ、過去の動きも書いてみたらどうかなと思ってしまった。思いつきは時に不幸なものである。

 

 

2017-18

2017/11/05: 三角トレードでカイル・テュリス獲得

デッドラインの補強ではないが、デッドラインでの補強よりも効果があったトレード。成功と呼んでいいトレードだろう。

コロラド・アバランチ (当時) のマット・ドゥシェーンが移籍する、という噂はだいぶ前から出ていたものの、2018年夏にオタワ・セネターズとの契約が切れるカイル・トゥリスも巻き込んでの三角トレードという形になった。

  • セネターズ→マット・ドゥシェーンを獲得
  • プレデターズ→カイル・トゥリスを獲得
  • アバランチ→プレデターズから若手選手2名+ドラフト2巡目指名権、セネターズから若手選手2名とドラフト1巡目+3巡目指名権を獲得

という複雑なトレードになった。

移籍後即、6年36Mの契約延長となったトゥリスは、移籍1年目から、65試合13ゴール29アシスト42ポイント、プレーオフ13試合0ゴール3アシスト3ポイント。今年も、ジョハンセンとともに、破壊力のあるワンツーパンチとなっている。

 

2018/02/26: ライアン・ハートマン獲得

昨日トレードで放出されたライアン・ハートマンも、実は昨年のトレード・デッドラインの目玉補強だった。ハートマンと2018年のドラフト5巡目指名権を、ヴィクター・エイドセル、2018年のドラフト1巡目・4巡目指名権との交換で獲得。

2017-18シーズンは、プレデターズでは21試合に出場し、3ゴール3アシスト。プレーオフでは、悪質なボディーチェックで1試合の出場停止を食らったものの、 プレーオフ9試合で2ゴール1アシスト3ポイント。

その後、2018-19シーズンは64試合終了時点で4人しかいない全試合出場を達成していたが、10ゴール10アシストで、主力選手とは言い切れず。結局、昨日カバーしたとおり、トレード・デッドラインで、ウェイン・シモンズとの交換トレード。

プレデターズには結局1年の在籍、通算85試合で13ゴール13アシスト26ポイントだった。ドラフト1巡目をはたいたのは、長期的にレギュラーとして活躍してくれることへの期待もあったはずなのだが、結果的にはチームは2018年のプレーオフは2回戦敗退、ハートマン本人も、1年で放出される、期待外れのトレードになってしまった。

 

 

2016-17

2017/01/13: コーディー・マクラウド獲得

コロラド・アバランチから、フェリックス・ジラードとの交換トレードでやってきた。移籍当時、コロラド・アバランチで659試合に出場し、ペナルティはフランチャイズ記録となる1359分だった。2018年1月にウェーバーでNYレンジャーズに移籍したものの、こちらもまた昨日カバーしたとおり、トレードでプレデターズに呼び戻された。
昨日の記事の考察としても書いたが、結果的にはこのシーズン、スピード重視のプレデターズに、フィジカルなマクラウドが加わり、多彩なプレースタイルができるだけの多彩な選手をそろえた甲斐もあってか、チーム史上初のプレーオフ2回戦突破、スタンリーカップ優勝まであと2勝…というところまでいった。それだけでも、成功だったトレードといえるだろう。

 

2017/02/04: バーノン・フィドラー獲得

フィドラーは、ドラフトにかからず、フリーエージェントとしてプレデターズと契約していた過去がある。守備力の高いフォワードとして、プレデターズでレギュラーを掴むと、その後はダラス・スターズやニュージャージー・デビルズなどで活躍。

しかし、2016-17年は、デビルズでの39試合でわずか3ポイント。2017年ドラフトの4巡目指名権とのトレードで、NHL生活が始まったナッシュビルの街に帰ってきた。NHLで背負い続けた背番号38は、ブレイク中のヴィクター・アービッドソンの番号だったため、83番をつけることになった。

攻撃力はあまり期待されない、第4ラインのセンターとしての獲得だったが、残った数字は、20試合1ゴール0アシスト1ポイント、プレーオフは9試合1ゴール1アシスト2ポイント。プレデターズでデビューした当初、最終的には80試合で20ポイントくらいは稼げる選手だっただけに、ちょっと寂しい数字ではある。

37歳だった、かつ、新しい契約をオファーされなかったゆえ、そのまま引退を決意。NHL通算では、877試合に出場し、104ゴール157アシスト、261ポイント。ドラフトにひっかからなかった選手としては、十分すぎる活躍だっただろう。

上記のとおり、スピード重視のプレデターズでは、珍しく泥臭い守備型の選手だったが、それが良いスパイスとなっていた。NHLデビューを果たしたプレデターズで、最後現役を終えた、というのも粋だった。そんな私情も入っているが、このトレードも成功だったといえるのではないだろうか。

 

2017/03/01: PA・パレントウ獲得

フィドラー放出後も、デビルズは負けがこんでおり、ドラフト6巡目指名権との交換でプレデターズに加入。プレデターズで、NHL8つ目の所属チームとなる。第3ライン、攻守ともある程度の活躍が求められるポジションを期待されていたが、結果は8試合0ゴール1アシスト1ポイント。プレーオフも、5試合でポイントなしで、スタンリーカップ決勝進出にはほとんど貢献できなかった。
翌年はKHLでプレー後に現役引退したが、ローリスクローリターンの、ローリターンだけが目立つトレードだった。

 

 

2015-16

2016/01/06: ライアン・ジョハンセン獲得

コロンバス・ブルージャケッツとの、かつてドラフト全体4位で獲得した、若手ディフェンダーのセス・ジョーンズとの1対1トレード。

ディフェンス選手は比較的余剰で、かつトップラインで攻撃に期待できるセンターが欲しい…というプレデターズと、監督とひと悶着あったジョハンセンを放出したいブルージャケッツの思惑が一致した形のトレード。

この年、2チームをまたぎながらも、ジョハンセンは2015-16年は80試合で60ポイント。翌年は82試合で61ポイントを達成しながらも、プレーオフで無念の戦線離脱。結果的にはこのジョハンセンの離脱が、スタンリーカップ決勝での結果に響いたかもしれない。そのプレーオフ後の2017年夏には、8年64Mという、プレデターズ史上最高額での契約を結んだ。

セス・ジョーンズも、ブルージャケッツでオールスターになり、ジョハンセンもプレデターズの不動のトップラインのセンターとして大活躍。双方Win-Winのトレードになったといえるだろう。

 

 

2014-15

2015/02/15: サントレリ、フランソンの呼び戻し

2014-15年、3年ぶりのプレーオフ進出を目指すプレデターズの目玉補強は、マイク・サントレリ、コーディー・フランソンの2人を呼び戻す形になった。

プレデターズでデビューし、当時トロント・メイプルリーフスに所属していたこの2名の獲得のために、2015年のドラフト1巡目指名権、オリ・ヨキネン、ブレンダン・ライプシック (Brendan Leipsic) を放出。

フランソンは、攻撃力に定評のあるディフェンスマンで、サントレリは攻守ともソツなくこなす2ウェイ・フォワード。シュートアウトでのサントレリの活躍は結構期待できたのだが…

サントレリは22試合で1ゴール3アシスト4ポイント、プレーオフ4試合でわずか1ゴールのみの1ポイント。メイプルリーフスでは、57試合で29ポイントだったことを考えると、あまりに低調な数字だ。

プレデターズでデビューしたときは、1年目は7試合ポイントなし、2年目は25試合で2ゴール1アシスト3ポイントと低調だったので、単純にプレデターズのスタイルがあっていないのかもしれない。(この間ヘッドコーチは変わっているのだけど…)

また、フランソンも、23試合で1ゴール3アシスト4ポイント。プレーオフでは5試合で2アシスト2ポイント。メイプルリーフスの55試合で6ゴール26アシスト32ポイントだったことを考えると、彼もまただいぶ数字を落としていることがわかる。

最初にプレデターズでプレーした2年間は、141試合で14ゴール36アシスト50ポイントだったのだが…こちらは2代目ヘッドコーチのピーター・ラビオレットのプレースタイルがあわなかったか。

当然、両者とも新たな契約はオファーされず。サントレリはその後、アナハイム・ダックスで1年プレーし、それがNHLでの最後のプレーとなっている。フランソンはフリーエージェントとしてバファロー・セイバーズに移籍するも、年間30~35ポイントを稼いでいた選手の面影はないまま。

なお、プレデターズの放出したドラフト1巡目指名権は後にフィラデルフィア・フライヤーズにトレードされ、トラビス・コネツニー (Travis Konecny) の指名に使われた。コネツニーは197試合で46ゴール53アシスト99ポイント。 プレデターズ目線からしたら、ここ数年で最大の失敗といえるトレードだっただろう。

 

 

2013-14

2014/01/15: デバン・ドゥベニク獲得

不良債権化していたマット・ヘンドリックスとのトレードで、ゴールテンダーのデバン・ドゥベニクを獲得。あくまでも、ヘンドリックスのサラリーダンプと、故障離脱中のペカ・リネーが戻るまでのつなぎ、的な期待をされていたためか、2試合出場した後、ペカ・リネーの復帰にあわせて、AHLに降格。

その2日後 (3/5) に、モントリオール・カナディアンズにトレード (見返りは後日検討との条件)。2試合のみの出場だったが、その後ドゥベニクはミネソタ・ワイルドで大ブレイク。
逃した魚は大きかったが、後にペカ・リネーは最優秀ゴールテンダー賞 (ヴェジナ・トロフィー) を獲得するまでに復活。年を重ねてもなお、最前線で活躍するリネー擁するプレデターズとしは、そこまで痛手でもなかったかも。

獲得→放出の流れまで、そこまで失敗ではないし、ヘンドリックスは、成績の割に年俸が高かったことを考えると、引き取り手がいただけでも十分に成功だったかもしれない。

 

2014/01/22: マイケル・デル・ゾットー獲得

功労者のケビン・クラインとの1対1のトレードで、NYレンジャーズからマイケル・デル・ゾットーを獲得。

しかし、攻撃力がウリだったはずのデル・ゾットーは25試合でわずか1ゴール4アシストの5ポイント。クラインは、堅実な守備で、かつ生え抜き選手だっただけに、人気も高かったが、その選手をトレードに出してこれか…という意味でファンからのヘイトもたまっていた記憶がある。なお、放出されたクラインは、30試合で1ゴール5アシスト6ポイント。完全に同じペースでポイントを稼いでおり、なおさらファンとしては不満の残る結果になった。クラインがその後3シーズンフルにレンジャーズでプレーしたことを考えると、大失敗だったトレードかもしれない。

シーズン終了後に制限付きFAとなったものの、デル・ゾットーは新契約のオファーがなかった。その後は複数チームを転々としながらも、今なおNHLで現役。まあ29歳だし…というかまだ29歳なのか…

 

2014/03/05: デービッド・レグワンド放出

プレデターズは結果的に、2年連続でプレーオフ進出を逃すことが濃厚になり、「売れる選手は売ろう」という空気にもなりつつあった。

それは、チーム史上最初のドラフト指名選手だったデービッド・レグワンドにも当てはまるし、なんなら、契約最終年だったレグワンドがもっとも放出濃厚だった。

結果的には、パトリック・イーブス、ケイリー・ヤーンクロック、2014年の条件付きドラフト指名権とのトレードで、デトロイト・レッドウィングスに移籍。地区再編があった直後のシーズンだったので、そこまで何もなかったが、前年まで地区最大のライバルだったチームへの移籍となった。

レグワンドは、この移籍で、15年にわたったナッシュビルでの生活に終止符。956試合出場、210ゴール、356アシスト、566ポイントは、今なおチーム史上最多だ。

この年、移籍によって2チームで合計83試合に出場したレグワンドだが、プレデターズでの62試合で40ポイントに比べると、デトロイトでは21試合で11ポイントとややトーンダウン。翌年オタワ・セネターズでは80試合で9ゴール18アシスト27ポイント、トレードされたバファロー・セイバーズでは79試合で5ゴール9アシスト14ポイントと、キャリアワーストの数字を残し、引退した。

プレデターズの獲得した見返りのうち、パトリック・イーブスは5試合で1ポイントもあげられずそのまま移籍。何しに来たのってレベルだ。

ヤーンクロックは、今なおレギュラーとして活躍中。フォースバーグほど無双しているわけではないが、攻守にソツなく活躍している貴重なレギュラー選手だ。

可もなく不可もないトレードだったが、チーム史上最初のドラフト選手だっただけに、もう少しいい別れかたがあったのではないかなぁ…と思ったりもする。