Tommyball

コンセプトは「スポーツ×○○」。スポーツに関連するいろいろなものを書いていきます。

改めてオープナーの意義を考える

そういえば「原監督が栗山監督にオープナーやショートスターターについて聞いた」みたいな記事を以前見たことがある。

ローテーションが必ず6枚必要になるこのタイミングで、オープナーやショートスターターの可能性はあるのか。少し考えてみる。

 

そのまえに、一応おさらいしてみる。

 

ショートスターター

→ 先発が3回投げて、そのあともう1人3回〜4回くらい投げる、みたいな場合が多いか。WBCなど球数制限があるときの、第1先発・第2先発みたいなイメージ。リリーフで1イニング限りは勿体無いが先発にするにはスタミナが不安と言った投手の有効活用になる。

 

オープナー

→ 初回・2回くらいはリリーフ投手が投げて、その次くらいに本来の先発投手が出てくる。メリットとしては、1番から始まる打順を回避して、立ち上がりでとらえられるリスクを回避することがあるだろうが、1番からとにかく優秀な打者を並べていくメジャーならではの戦術ともいえる気がする 。

 

ブルペンデー

→ ロングリリーフ投手が先発するなど、とにかくブルペンの投手でつないでいく日。中継ぎが強力だが先発の枚数が足らない場合等に有効か。

 

じゃあ、今の巨人でオープナーやショートスターターのほうがいい投手はいるのか?という点を少し考えてみる。

ここまでを考慮すると、ショートスターターは試合中盤〜後半に失点が増える投手、オープナーは初回・2回あたりの失点が多い投手に適していると言えるだろう。

 

まず、先発投手が何回まで投げたかを見る。ここでは、「イニング到達数」として、「その回の初めにマウンドに上がった回数」を見てみる。

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菅野、山口の完投力が光るなあ。

そして、各イニングごとの失点確率。これは、そのイニングに失点した試合数を、上記のイニング到達数で割ったもので、必ずしも防御率ではない。

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これを、6回までで切り取ってみる。

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菅野・山口が、実は2回に1回は初回に点を取られていることがわかる。

 

また、イニング別の失点期待値を出している。回の途中で交代した場合や、その回1アウトも取れずに交代した場合などもあるため、防御率とは似て非なるものであることに注意。

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長いイニングを投げれば、当然球数もかさみ、打たれるリスクも上がる (逆に調査を上げる場合もあるけど) ので、こちらも6回までで切り出してみる。

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ピッチャー個別に書き出してみる。

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CC・メルセデスは、最近打たれ気味なのが気になるが (どちらかというとキャッチャーを変えまくっているからな気もするが…)、それでも数字としては、安定してイニングを食える投手という数字になっている。特段立ち上がりが悪いわけでもないので、オープナー等も必要ないだろう。

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今年ホームとアウェイで別人のような投球をしているテイラー・ヤングマンは、5回からあからさまに到達回数が落ちている。ある程度投げ抜く試合と、あっさり降板する試合が両極端ということになる。オープナーうんぬんというより、これじゃあヤングマンガチャじゃん…

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ここまではまだ4試合先発の今村 (データとったのが5先発めの楽天戦の前だったため) だが、初回に失点するリスクもあまりなく、かつ、ある程度6〜7回投げることが期待できる理想的なローテーション投手だ。失点はほとんど5回と、魔の5回が課題となっており、事実、楽天戦でも、その5回に同点に追いつかれて6回1失点だったのだが…

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病院のドアを壊してしまったがゆえか本人が壊されてしまいそうなくらい投げまくっている山口だが、10試合中6試合で7回までは投げているという、相も変わらずのタフネスぶり。

しかし、初回失点率が50%と、立ち上がりで損をしているところもあるように思う。2回の失点率が0% (ここまでの10先発で毎回2回は無失点でから抜けている) だけに、社会がもったいない。実は、オープナーが一番効果があるのは彼だったりするのでは

逆に、6〜7回を期待できる山口にオープナーを出すと、例えば初回から戸根・中川を出したり、ということが可能になる。

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そして大エース・菅野。すでに2完投しているなど、さすがのスタミナだが、今年は異常な被弾の多さやKOの多さで、現在は腰の違和感で二軍調整中。らしくない状態の菅野だが、山口同様初回失点率が50%と高い

今年の勝ち試合は、先制されつつも修正能力を発揮して立て直し、味方が逆転という展開が多いが、そもそも立ち上がりに下位打線を相手させたらそこまで失点しないという見方も可能なようには思う。

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そしてルーキーの高橋優貴は、だいたい毎回安定して5回は投げてくれて6回投げからことも期待できる投手。裏ローテ的な使い方なら十分だろう。

失点率だけみると、どのイニングに失点率が高い、というのがあまりなく、大崩れしない代わりに、ぽつぽつと失点するタイプと言えるか。あまりオープナーからつないでうまみがあるように見えない。

 

ショートスターターは、先発経験のある、ロングリリーフ投手 (野上、大竹?、畠) あたりが適しているだろうか。3人で3イニングずつ、という10.8のようなリレーも、やってみる価値があるかもしれない。

ブルペンデーは、中継ぎが疲弊中の巨人ではあまり意味がないように思う。

 

パ・リーグだと、特にオリックスとロッテは上位打線に強打者が集中している (他球団の方が「どこからでも打ってくる」に近い) ように思えるため、例えばその辺のカードでオープナーを試すのは、価値があるかもしれない。どうなるだろうか。

立ち上がりから吉田正尚や井上晴哉に被弾するくらいなら、ある程度立て直した上で彼らと対峙してほしい、というのは確かにあるのだが…